平成27年度 第5回 サイエンスコミュニケーション

日時
平成27年12月5日(土) 14:00〜17:00
会場
住吉福祉文化会館(名鉄河和線住吉町駅から徒歩3分)
演題
『異分野融合が引き出す分子のチカラ』
講師
伊丹 健一郎  様 (名古屋大学理学研究科 教授)
http://www.handa-h.aichi-c.ed.jp/27ssh/ssh-commu/27/commu5.jpg

1998年 京都大学大学院 博士後期課程修了
2005年-2008年 科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業さきがけ研究員
2007年-2008年 名古屋大学 物質科学国際研究センター 准教授
2008年-現在 名古屋大学大学院 理学研究科 教授
2013年-現在 名古屋大学 トランスフォーマティブ生命研究所 拠点長、教授
2013年-現在 科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業 ERATO伊丹分子ナノカーボンプロジェクト研究総括

講演要旨

分子にはチカラがあります。これは私たちが科学の未解決問題に挑む際によりどころにしているキーワードです。またその実現には異分野融合研究が不可欠です。
講演の内容は、なぜ私が化学者になったのか、中でも特に分子をつなげて価値を生む「合成化学」という学問に私がなぜ惹かれていったのか、分子とい うとても小さな物質が我々の生活になくてはならないということ、合成化学にはどんな未来があるのか、合成化学と植物科学・動物科学が融合した名古屋大学の 新研究所ITbMでは何を目指しているのか、などを話したいと思っています。

講師の先生から

高校や大学で過去の科学者が明らかにしてきたことを教科書で学びますが、これは後にもっと面白いことをするための準備にすぎません。大学院(研究室)では教科書で「不可能」とされていることを実現したり、「わからない」と されていることを明らかにして、基礎と応用の両面から科学・技術を前進させることをします。教科書を書き換え、人類の役に立つ「何か」を生み出すことが ミッションと言えるかもしれません。みなさんには、夢を大事にしながら、受験などで決して見失わないようにしてほしいと思います。一番大事なことは、ユニークに生きることです。