令和2年度 第3回 サイエンスコミュニケーション

日時
令和2年10月17日(土) 14:00〜16:45(受付 13:30〜)
会場
愛知県立半田高等学校七中記念館(名鉄河和線住吉町駅から徒歩8分)
演題
光る分子が拓く未来
講師
山口 茂弘  様 (名古屋大学大学院 理学研究科 教授)
山口 茂弘
講演要旨

化学の圧倒的な魅力の一つは,自分で「デザイン」した分子を,世の中に実在する物質として生み出せる点にある.実際にモノを手にしたときの喜び,感動こそが合成化学の醍醐味である.再結晶でキラキラと結晶が生まれてくる姿は人をワクワクさせるし,その物質が強い蛍光を示す分子だったりすると,その光輝く姿はいつまでも飽きずに眺めていたい.そして,それが,新たな技術,新たな分野を拓く鍵になる分子であればどれほど素晴らしいか.本講演では,ディスプレイなどの未来エレクトロニクス技術,さらには生命科学分野の発展に不可欠なバイオイメージング技術を大きく進歩させられる蛍光分子を,いかに創るかについて話をしたい。

キーワード
  • 蛍光
  • 有機EL
  • バイオイメージング
  • 超解像顕微鏡
講師の先生から

純粋に感じるワクワクを,とことん追求してみてください。

研究の面白さもそれにつきます。

ポスター
第3回案内(ポスター)
講演の様子

10/17(土)令和2年度第3回サイエンスコミュニケーションを開催しました。名古屋大学理学研究科から山口茂弘先生をお迎えし、講演と交流会を行いました。新型コロナウイルスの感染状況も落ち着いてきており、今年度では初めて対面での実施となりました。自らの手でデザインし、合成して生み出した物質が蛍光を発したときの純粋な感動やわくわく感などの研究の面白さや醍醐味を話してくださいました。実際の蛍光物質を見せてくださったり、最新の成果だけでなく、研究とはどういうことかなどをわかりやすく話をしていただき、生徒も大いに刺激になったと思います。

講演の様子
参加者の感想(アンケートより)

 研究は、何かを発見することだけが目的だと思っていたけれど、それを生かして社会にどう貢献するかが大切であることを知ることができました。また、身近には科学がたくさんあることをに改めて魅力を感じました。

 私は将来の夢というものに創薬会社に勤めたいというものを持っていたのですが今回の講演を聞いて化学者となって研究者の地点から創薬に携わっていくというのも自分の努力次第ではなれるのではないかと考えるきっかけになりとても有意義な時間を過ごさせていただいたと思います。

 自分の世界を広げたいと思って今回参加しましたが、本当に自分の知らない世界を聞けて、科学についてはもちろんですが、特に進路については大きな影響を受けました。いかに自分が狭い視野で考えていたかを知るきっかけになりました。また、理学と聞いて「きっと何一つ理解できないかもしれない。」と何となく距離を感じていたのですが、先生のわかりやすいお話で、むしろ興味が湧きました。貴重な体験だと思ったので次回もぜひ参加したいです。

 私は、研究に興味があり、将来その道に進みたいと思っています。お話を聞く前まではどのようなものなのか現実味がありませんでしたが、実際にお話を聞くことにより、より現実味が増し、更に興味を持ちました。将来の自分にも関わる、とても良い機会でした。