令和元年度 第2回 サイエンスコミュニケーション

日時
令和元年7月20日(土) 14:00〜16:45(受付 13:30〜)
会場
愛知県立半田高等学校 七中記念館(名鉄河和線住吉町駅から徒歩8分)
演題
「脳の研究」最前線
講師
上川内 あづさ  様 (名古屋大学大学院理学研究科)
上川内 あづさ
講演要旨

科学技術の進歩によって、私たち人間は自然界の様々なものごとを理解できるようになりました。しかしいまだに、私たちは自分自身のことを理解しきれていません。私たちの欲求、感情,行動などの全てをコントロールする「脳」は、果たしてどのようなメカニズムで機能しているのでしょうか?私は2015年、2017年に、 ここ半田高校で開催されたサイエンスコミュニケーションでの講師として 、脳研究の最前線についてお話ししました。前回のお話から2年経った今、脳の研究はめまぐるしく発展し、AIの分野にもその成果が活用される時代が来ています。今回は再び、人類の前に横たわる大きな謎である、司令塔としての「脳」の仕組みを理解するための研究の一環として、私たちが現在取り組んでいる「脳が音を理解する仕組みの解明」の話題を中心に、2019年時点での脳研究の最前線をご紹介します。

キーワード
  • 昆虫
  • 情報処理
  • 聴覚
  • コミュニケーション
講師の先生から

純粋な好奇心を持ち続けることは、私たちの人生に豊かな彩りを与えてくれます。科学研究の世界に興味を持って、どんどん飛び込んできてください。毎日、ワクワクとした人生が送れますよ。高校生の皆さんの大学見学も歓迎します!

講演の様子

7月20日(土)予定通り、令和元年度第2回サイエンスコミュニケーションを開催しました。上川内先生をお迎えし、講演と交流会が行われました。名古屋大学の理学部の紹介からはじまり、どのような勉強や研究ができるのか、卒業生の進路はどのようになっているのかを映像やスライドで分かりやすく話してくださいました。上川内先生の研究内容であるショウジョウバエを利用した脳の研究では、光る細胞を利用することで、どの神経が反応を示すか可視化することで脳の仕組みを解析しているとのこと。ハエの研究によって人間の脳の仕組みも分かってくるということには驚かされました。しかし脳の研究に関してはまだ分かっていないことが多く、ショウジョウバエの研究を続けることでまだ分かることがあるはず、そしてそれを解明したい。と脳の研究の面白さと奥深さを話してくださいました。

今回参加者は半田高校生28人,近隣中学生7人など,総勢36名でした。引き続き次回以降のサイエンスコミュニケーションへの参加をお待ちしております。

講演の様子
参加者の感想(アンケートより)

・よく台所にいるような小バエが五感を持っていたり、学習する力を持っていることに驚きました。

・ハエについての研究はヒトの脳とは関係ないと思っていた。

・難しい内容も分かりやすく話してくださり、理解できました。探究活動のヒントになることも知れました。

・謎が多い脳の仕組みが少しずつ解明されていくのは、とても面白いなと思いました。