- 日時
- 令和元年10月19日(土) 14:00〜16:45(受付 13:30〜)
- 会場
- 愛知県立半田高等学校 七中記念館(名鉄河和線住吉町駅から徒歩8分)
- 演題
- 酵素をだます分子化学
- 講師
- 壮司 長三 様 (名古屋大学大学院理学研究科)
- 講演要旨
天然に存在する酵素を誤作動させることができる分子の開発と、酵素の誤作動状態を使ったベンゼンのフェノールへの直接変換に関する研究について、最新の成果も含めて紹介します。酵素の誤作動を利用する反応システムは、日本発(名古屋発)の全く新しいシステムで、唯一無二の研究です。研究の構想段階から実際の物質生産に利用可能になるまでの軌跡を、学生の失敗から生まれたブレークスルーなどを含めて紹介し、大学での研究の面白さを皆さんに擬似体験してもらいたいと思います。
- キーワード
- 金属酵素
- 酸化反応
- 基質
- 擬似基質
- フェノール
- 触媒
- 講演の様子
10月19日(土)予定通り、令和元年度第3回サイエンスコミュニケーションを開催しました。名古屋大学大学院理学部研究科から荘司先生をお迎えし、講演と交流会が行われました。ベンゼンと酵素は鍵と鍵穴の関係に例えられ、酵素は特定の物質にしか反応しません。デコイ分子(偽物の分子)を使って酵素をだますことで誤作動させ、ベンゼンをフェノールに変えるという、名古屋発の新しいシステムで唯一無二の研究についてお話をしてくださいました。研究は真似をしてはいけないというお話をされていて、色々なことに疑問を持ったり、興味を持ったりして、新しいものを研究していくことが大切だと感じました。また、今回は国際交流で来校していたタイ・マヒドン校の生徒向けに英語での講演もしてくださいました。
今回参加者は半田高校30人、近隣中学生3人など、総勢45名でした。引き続き次回以降のサイエンスコミュニケーションへの参加をお待ちしております。
- 参加者の感想(アンケートより)
・酵素をだますという意外な方法ですごいと思った。
・意外と酵素がだまされやすくて面白かった。
・酵素は私たちの周りのいろいろなものに使われていて、とても身近なものなんだと思いました。
・身近な疑問がこのような研究につながるのを知り、大学が楽しみになりました。