半田高校のホームページをご覧くださり、ありがとうございます。
大正8(1919)年4月、本校の前身の一つである愛知県立第七中学校がこの地に開校してから、今年で創立107年目を迎えます。この間、旧制の愛知県半田高等女学校、愛知県半田中学校、半田市立高等女学校の流れも引き継ぎつつ、今日まで知多半島の知的文化の中核としての役割を本校は担ってきました。本校の教育の原点は、愛知県立第七中学校の鈴木周作初代校長が唱えられた「自学 自治 自鍛」の言葉にあり、自ら学び、自ら押させ、自ら鍛えるという精神は、「教育の方針」あるいは「教育の綱領」として以後の校長先生たちに受け継がれ、今日の半田高校の「自主自律」の校風にも強い影響を与えています。これまでに卒業生は3万5千名余を数え、県内はもとより、広く国の内外にわたり様々な分野で活躍する有為な人材を輩出しながら、本校は地域社会からも揺るぎない信頼を得るとともに、日本の文化・学術・経済など幅広い分野の発展に貢献してきました。
この伝統を受け継いでいる本校では、育てたい生徒像として、「創造的で新しい視点を持ち、自ら感が行動する人 志を高く持ちながら、物怖じせず挑戦し、目標に向けてたゆまぬ努力ができる人 失敗に負けない強い心で新たなことに立ち向かい、社会に貢献できる人 これからの社会で過ごすためのたくましい心と体をもった人」を掲げ、主体的に学びに向かう生徒の育成に努めています。
また、本校は、平成25(2013)年度より、文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)として指定され、将来国際的に活躍しうる科学技術人材の育成を図るため、先進的な理数系教育を実施しながら同時に国際性を育む取組をすすめています。65分授業および学期毎に1回の定期考査の利点を最大限に活かし、「課題研究」を軸に探究型授業を充実させ、「他者と協働しながら新しい価値を創造する精神(アントレナーシップ)の醸成」
を図り、「科学リテラシーと未来社会を設計する力を持ち合わせたサイエンスリーダー(トップサイエンティスト)」の育成と「国際社会で他者をけん引して活躍できる人材(グローバルリーダー)の育成に取組んでいます。
令和7(2025)年4月には、併設型中高一貫校として愛知県立半田高等学校附属中学校が開校されました。附属中学校では、これまでの半田高校の伝統を受け継ぎながら、現代の社会が加速度的に変化し続け、将来の予測が極めてむつかしい時代において、様々な人と協働しながら、答えのない課題に対して、失敗を恐れずにチャレンジし、社会に変化を起こす「チェンジ・メーカー」の育成を目指しています。そのために、チーム担任制を採用し、生徒の主体性と半田高校の伝統である「自主自律」を身につけるために、複数の教員がチームで支援してまいります。また、生徒が自律的な学習者になるよう、複線型授業、自由進度学習、協働学習などを取り入れた、生徒主体の授業に取組んでまいります。
同じ敷地内にある「ひいらぎ特別支援学校」との定期的で活発な交流も本校の特徴です。読書交流、絵本の読み聞かせ交流、車イスの介助実習、ひいらぎ祭と特別支援学校作品展の同時開催、特別支援学校運動会・文化祭・ひいらぎ祭での総合交流、ホームルーム交流にふれあい交流などの様々な機会を通して、共生社会の形成に向けて、児童生徒が同じ場で共に学び、相互に理解を深める「インクルーシブ教育」の実践にも取組んでいます。
また、本校同窓会『柊会(ひいらぎかい)』におかれましては、日頃から本校教育活動に深いご理解とご支援を頂いており、平成30(2018)年を中心に展開された本校100周年事業の一環として大正13(1924)年に建てられた旧武道場を、常時使用できる未来型の教室としての『七中記念館』に再生していただきました。そして、令和4(2022)年の6月29日に、この建造物が国の「登録有形文化財」として正式に登録されたことは、在校生にとっても大きな誇りです。この七中記念館の利用を通して、未来をリードする創造性と挑戦心を持ち合わせた半高生を今後も育ててまいります。
最後になりますが、本校は「愛知県立半田高等学校・附属中学校」として、新たな一歩を踏み出しました。これまでの伝統を受け継ぎつつ、生徒の可能性を最大限に引き出し、未来の愛知県を、そして日本を、国際社会を切り開いていく人材の育成に努めてまいります。今後も更なる発展を続ける本校に、どうぞご期待ください。
このホームページでは、充実した高校生活をおくる本校生徒の姿や様々な教育活動の様子を紹介してまいりますので、ご高覧頂ければ幸いに存じます。
令和7年4月
愛知県立半田高等学校・附属中学校長 渡邉 紳太郎